子育てには父性が大事？！ : 親の学校！ぶにん先生のカウンセリングルーム

「子育て」に重要な役割は何でしょうか？
と、聞かれるといろいろあるかと思いますが、母性と考える方もいらっしゃいますよね。
勿論母性は大事です。
しかし！！実は認知度が低く、あまり重要視されない「父性」もとても大切なんです！

今回は、「父性」をどのように捉えたら良いか＆「父性対応」が必要な場面＆家庭について記事を書かせていただきます

ブログ読者の皆様こんにちは。
ゆっきー先生です

まず、「父性」と言われて何のことかピンとくるところから始めましょう(∩´∀｀)∩

簡単にいうと、「厳しさが愛情派」の対応が「父性」です。
お子さんがやってはいけないことをした時に、お子さんに良くなって欲しいから注意する

のようなイメージですね

ということで、「母性」「父性」とは性別の違いではありません！！

役割の違いです！！

よって、お母さんでも「父性的に」なり得ますし、お父さんでも「母性的に」なり得ます。

ちなみに母性のイメージは、「どれだけダメでも、どれだけ失敗をしても、お母さんはあなた（子）の味方よ」のようなイメージが分かりやすいかと思います

そう考えてみると、実際にはお父さんお母さんのどちらもそれぞれの役割を担っていますよね

では、母性対応と父性対応の違いについて「ある日子どもが『学校に行かない！』と言いだしたとき（理由は分からない）」の対応の差を例に挙げてより深く考えてみましょう！！

「子どもが学校に行きたくない！」と言い出した時、母性的な対応では、「子どもの気持ち」などの精神的な配慮が問題の焦点になりがちです。

また、母性的対応に重点が寄っているご家庭では、子が学校に行かない理由に拘わらず、
「学校に行かない間お家で楽しく過ごす」「普段と何ら変わらない接し方をする」場合が多いです

一方で、父性では「学校に行くこと」などの、問題解決がより焦点になりやすいです。
よってご家庭の対応が父性対応に寄っていると、子が学校に行かない理由に拘わらず、「引っ張てでも学校へ連れて行く」、「行かないなら何か建設的なことができるのかと話す」といったことが考えられます

「母性の強い人」「父性の強い人」は、それぞれ「違う側の価値観」を受け入れることが難しいと感じやすいです。

しかし、どちらが大切かと言われるとどちらも大切で、
また何よりも重要なことは、「問題に応じてどちらのバランスを強くするか」なんです！！
言い換えれば、「父性対応」VS「母性対応」抗争の前に、
「子が学校に行かない理由を特定する」ことが最重要ということですね。

例えば、腹痛の時には、「食べ過ぎたのか

？」「食あたりなのか

？」それとも「食後すぐに運動したからなのか

？」などの腹痛（結果）が起こった原因を考えて効果的なアプローチを取るかと思います。
それと一緒で、子の行動に対して「母性対応」が必要な時と「父性対応」が必要な時があるということです('ω')

それでは、どのような場面では「母性」より「父性」が求められるのでしょうか？
厳しさが愛情派ということで、より具体的には「社会や知恵を教える」立場として考えてみてください。
今回は、父性対応が必要な２つの場面を紹介します。

・人に迷惑をかけたとき、悲しませた時
・社会規範やご家庭などのルールを守らなかった時　
です

例えば、お子さんがお母さんの言う事を聞かずに困らせているときや、学校の規則を守らない時は、
「父性対応」としてお子さんを叱りましょう。

また、叱る時のポイントとして、

①お子さんの名前を呼び、親の話に注意を向けさせる（真剣な話であることが伝わるように）
②「どうしてそんなことをしたのか」を聞く（状況説明をさせる）
③「それはやって良いことか、悪いことか」を聞く（善悪の区別を考えさせる）
④「次同じことが起きたらどうするか」を聞く（改善策を聞く）
⑤　④を要約し、「そう言うなら信じるよ。」と伝える（期待を伝える）

の大きく５つを必要に応じて使い分けてみてください♪

叱るべきところ＆叱り方のポイントを押さえて、上手に父性対応を入れると、
子どもにとって親御さんは、「自分を良い方向に導いてくれる指導者」のような立ち位置になります

「父性」では、子のためを思って導くことが大切なので、
叱る前には、「本当に叱る必要があるのか」「子の言い分や事情も考慮しているか」
「親の独りよがりな意見になっていないか」
に気を付けて「論理的に」「客観的に」話をすることに努めてくださいね

また、母性的な対応が多いご家庭では、父性的な対応がより必要です。

お子さんの立場が家で上位になっているご家庭や、お子さんが親御さんに依存している傾向が強いご家庭では、「母性対応」に重心が偏っているかもしれません。
毎日の接し方の中で「これを許すことはお子さんのためか」という基準と照らし合わせてお考え下さいね。

母性は子の自己肯定感を育む土台になり、自己効力感や流行りのレジリアンス（回復力）とも繋がります。
しかし、母性対応ばかりを受けて育ったお子さんは、甘えや依存心が強くなり過ぎたり、困難に立ち向かえなくなる場合が多いです

学校や社会とは、「自力で達成する力」「困難を乗り越えた経験」を求めることが多く、
「頑張って初めて認められる環境」なので、そのようなお子さんは不適応を起こしやすいです...。

また、母性的な対応ばかりのご家庭で育ったお子さんは、厳しい話をされた経験が少ないため、
先生に少し怒られただけで怖くなってしまったり、受け入れられなかったりしがちです

自分にとって嬉しい意見や評価しか受け入れられないと、
お子さんの視野は狭くなりやすく、また、適切な自己客観視力が低くなりやすいです

そうなると、楽をさせてくれない相手や、自分と価値観の異なる相手は受け入れられず、結果的には周囲が成長していく中でいつまでも居心地の良い環境や、同じように成長のない人間関係の中でしか生きられないようにもなります

「ありのままのお子さんを尊重」し過ぎるのも、お子さんの精神的な成長や社会適応の側面を考えると必ずしも良いとは言い切れません