みなさんこんにちは
きりこまち先生です


全国的にコロナの休校が解除されつつありますね。まだ学校によっては分散登校や時差登校などを続けている学校も多いですが、徐々に日常が取り戻されつつあるようです。
油断はできませんが、コロナの時代の学校生活が子ども達の間でも浸透しつつあるようですね

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さて、今回は長期休暇明けに復学を果たした子のお話です
今回ご紹介するのは夏休み明けに登校できるようになった子のケースとなります。

当時彼は中学校2年生でした。
中1の頃はバスケ部に所属し、試合でもスタメンとして活躍できるほどのスポーツマンで、部自体が県大会の常連校だったため、練習は中1の頃から土日も無いくらいにハードだったようです

それでも中2の6月ころまでは忙しい中にも充実感を見出し、文武両道で友達も多く、学校が楽しいと感じる毎日だったと話していました
しかし、6月も半ばを過ぎた頃、自主練の最中に誤って手首をひねってしまい全治2週間ほどのけがを負ってしまいました

お医者さんからのストップもあり、基礎トレーニングも含めてすべての練習を休むことになり、結果的には彼にとって中学生活では初めてまるまる2週間バスケから離れる機会となりました。

もちろん部活を休んでいる最中も学校はあったため登校はしていたのですが、帰宅後の様子は親御さんから見ても明らかに暗く、イライラしている様子だったそうです
スマホやゲーム、テレビの時間も増え始め、深夜1時ころまで暗い部屋の中画面とにらめっこしている状態でした

親御さんとしては見ていて心配になる姿だったようですが、実際に登校への影響が出る前に指摘すると「うるさい!」と反発が強く出たため、親御さんとしても強い対応をとることができず手をこまねいている状態だったようです

問題が起きたのは二度目の検診日でした。
その日は午前中に学校をお休みして手首を診てもらったそうです。すると手首の状態があまり芳しくなく、治療期間が1週間ほど伸びてしまいました。

当日は帰宅後もいつもの様子だったため親御さんも本人に任せて様子をみていましたが、翌日からぱったりと登校ができなくなってしまいました。

朝は布団から出てくることすらせず、起こすと「うるさい!ほっとけ!」とだけ答える状態で取り付く島もない様子だったそうです。
その日以降休む理由も話さず、ご飯を持って部屋にこもり、夜中までテレビやスマホをしている日々が始まりました。


最初のうちはご両親ともに話しかける機会を狙っては登校を促したり、せめて外出できるようにと欲しがっていたマウンテンバイクを購入してあげたり、部活への参加意欲が高まるように新しいバッシュも用意しました。
しかし、登校が果たされることはなく、怪我が治ってからも部活に参加することすらありませんでした

そのまま夏休みに突入してしまい、これはいよいよまずいという感覚から当センターに支援のご依頼をいただきました。
こちらのケースでは不登校となった明確な理由に怪我があったため、その線をもとに性格傾向の分析も行っていきました。
しかし、中学に入る少し前頃から親御さんとの会話はそもそも減っていたらしく、学校を休むようになった時も何が理由でということすら話せていなかったため、怪我以上の内容を掴むことが難しい状況でした

そのため、まずは本人との対話が必要という対応方針を据え、腰を据えた対話をするためにあえて親御さんからの接触を減らしていきました。
丁度夏休みに入ったということもあり、登校を促す声かけはする必要がなくなったため、本人が求めない限りは極力親御さんから話しかけることは減らしていきました。
同時に、部屋で食べていた食事を食卓で取るようにさせ、部屋にこもりきりにならないように環境を少しだけ変えました

最初のころは食卓での食事を拒む様子も多かったのですが、親御さんが折れずに対応し続けているとなんとか理解してくれました。
それから8月中旬頃まではひたすら待つことが肝心でした。

その間の会話はほとんどがご飯の声掛けやお風呂などの日常生活についてのことだけで、学校のがの字も出てこないよう親御さんには気を配っていただきました。

本人の様子も最初の頃こそつんけんとした態度だったのが、時間が経つにつれだんだんと柔和になり、会話や返事の端々にあった棘がなくなっていきました
これは親御さんからの接触が減ったことによる反発機会の減少と、夏休みで学校自体がお休みとなったことにより精神的な余裕が生まれたことが理由かと思います。

こういった状況が見えてきたため、親御さんと改めて復学に向けての打ち合わせを入念に行い、夏休み明けが一週間後となった段階で親御さんから明けの登校に向けての話を行いました。

当日の話し合いは長時間に及びました
昼過ぎから始めた話し合いは夜まで続いたそうです。

特に話初めというのは本人から積極的な反発はなかったものの、お互い向かい合ったまま無言の時間が1時間程度続いたようです
しかしそれであきらめるようなことはせず、こんこんと向き合ったまま、彼からのぽつぽつとした返答を根気よく拾い上げて対応していただきました。

そこで始めてわかったことでしたが、実は彼の不登校の直接の原因は怪我をしたことによる練習への不参加ではなく、部活が無い中で学校で過ごすうちに「部活で活躍していない自分」というクラスでの立ち位置に不安を覚えたからだったそうです。

実際にはクラスの中での彼の扱いが変わったということはなく、彼の思いは予期不安によるものでした。
しかし、これまでクラスの中心としてふるまってきた彼としては「扱いが変わるんじゃないか」という思いだけで充分な理由だったようです。
ここまで話すころにはほとんど彼は泣きながら話している状態で、親御さんとしてもそんな彼の姿を見るのは小学生の頃以来だったと話されていました。

そこからは話の内容を整理しつつ、そういった思いにとらわれた時はもっと家族を頼ってほしいという話をしてもらいました。
中学生になり、なんでも自分でできるようになると大人になったかのような錯覚を覚えるけれども、本当の大人は自分一人でなんでもできる人ではなく、自分の手に負えないことなら適切に誰かを頼ることができる人だ、と彼のこれまでの思いを汲み取りつつ話していきました。


時間はかかりましたが、彼自身このままではいけないという思いがずっと心の中にあったため、親御さんからの話を受けて「まずは夏休み明けから学校にいく」という話をしてくれました
部活動は夏休みの間もあったようですが、そちらには学校に登校できるようになってから改めて参加する時期を見極めるということで親御さんと話したそうです

それからの一週間、彼はそれまでの生活を一変させ規則正しい生活を送り始めました。
ボールを使った練習は行わないものの、走り込みで落ちてしまった体力を徐々に戻し、自分なりに夏休みの課題の中でもできそうなものを選んで取り組みました

結果、彼は親御さんに話していた通り夏休み明けに復学を果たすことができました
驚いたことに、彼は初日から部活動にも参加したとのことで、当日はいつぶりかの清々しい笑顔で帰宅したと親御さんから嬉しいご連絡をいただきました

その後も彼は順調に継続登校を果たし、部活動でもそれまで以上の活躍で部を県大会まで導いたと聞いています

今回のことがあったため、親御さんとしてもいつ彼が相談してきても良いようにと家庭教育を学び続けられました。
不要な声掛けを避け、自立を育む対応を心がけたことにより、彼から親御さんになんでもない話題で話をしてくれるようにもなったそうです

今回のケースでは部活動にも精力的に参加し、クラスでも中心人物となっていたお子さんの不登校でした。
不登校の問題は本当に誰にでも起こりえる問題です。

解決のためには親御さんご自身も一人で考えることをせず、身近な方や適切な機関に早い段階でご相談することをお勧めいたします

きりこまち先生

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