今回は「心理学から見るペアレンツキャンプの復学支援」というテーマでブログをまいどん先生が書かせていただきます。
皆さんは「エクスポージャー療法」という心理療法をご存知でしょうか
エクスポージャー療法は、恐怖や不安の原因になる刺激や状況に段階的にあえてさらすことで不安反応を消していく方法です。
心理学用語では「行動療法」と呼ばれる治療法のひとつです。
(行動療法は一般に「行動(学習)理論に基づいて、問題行動を適応的方向に変容させることを目標としてなされる諸技法の総称」と定義されています。)
復学支援コースでは、心理療法の手法を単体で使うのではなく、お子さんやご家庭の状態や環境や特性に合わせていくつもの手法をカスタムメイドして支援をしています。
10件のご家庭へ支援を差し上げれたとすれば、復学に向けた手法は10通りあるのがペアレンツキャンプの復学支援です。
話はもどり、エクスポージャー療法は何らかの恐怖や不安が原因となって不適切な反応(異常な恐怖心など)が出ている状態を改善するために用いられます。
不登校中のお子さんの場合、「学校には行きたいけれど行けない」という気持ちや、周りの大人が「そんなに不安に思う必要はないのに…」と思うようなことへも不安を強く感じてしまい、結果気分が酷く落ち込んだりして行動が以下のように変わっていくことは珍しくありません。
・ずっと優等生でいい子だった子が家庭内暴力を振るうようになった
・1人でトイレやお風呂に入れていたのに突然お母さんと一緒でなければ入れないと言い出した
・明るい子だったのに自室に引きこもり家族と話さなくなった
このように、不登校中の子ども達は何らかの不安が原因で「学校に行きたいけど行けない」状態から、元々のお子さんの性格や行動とは大きく変わるような行動をとりがちです
この療法の理論に沿って言えば、これらの「元々のお子さんの性格や行動とは大きく変わるような行動」というのは、「不適切な反応」という風にも捉えることが出来ます。
あとで訪問カウンセラーによるカウンセリングを行った時に
「本当はあんな風にお母さんを叩きたいわけではなかった。でも、お母さんにしか自分の不安をぶつけられなくて、叩くたびに自分もつらかった」
など本音を話してくれる子も多いです
子ども達としても、「こんな行動はおかしい」「良くないことをしている」という自覚があっても、改善に向かえるような方法が見つからずに苦しんでしまうことも多いです
そこで、訪問カウンセリングの場で登校刺激(学校をお休みしているが本当のところはどのような気持ちを抱えているのかを本人に聞く)を行う際、「学校に行きたい」と話してくれたお子さんとカウンセラーの間でのやりとりでは「エクスポージャー療法」を用いることが多いです。
ここではイメージを用いて行うものと、現実場面を用いて行うものがあります。
イメージを用いて行うパターンでは、不安を感じる出来事や場面を想起し暴露させることで刺激への慣れを引き起こし、感情や思考や身体反応の改善を目指します。
具体的には
「学校でどのようなことがいやで行きにくくなったのか?」
「学校生活で何に躓き、その時はどのようなことを感じたのか?」
など、訪問カウンセラーがひとつひとつ学校に行きづらくなったきっかけやその時に感じたことなどを聴き、問題を紐解いていくイメージです。
他者に話をし、聴いてもらえたことで「自分を受け入れてくれる人がいる」という安心感を持つことができ、かつ嫌だったことを言葉にして話すことで、「学校のことを思い出す・考える」という刺激に慣れていく効果もあります。
また、不安を感じる場面の強度を段階的に並べた不安階層表などを用いて恐怖や不安事態の弱いものから強いものへと段階的にさらす場合もあります。
学校に戻ると決めた日までに、「これならできそう」と思えるようなことから段階的に着手して復学準備をこなしていくことで、最終的には「学校に行く」という目的を達成するのがそこまで怖いものではないということに気づけたりもします。
現実場面を用いて行う場合「いきなり患者が不安を感じる場面に直面させる方法不安場面に長時間直面することで、実は不安に思うような出来事は起きないことを学習させ不安を取り除く」というフラッティング法を用います。
「はじめは学校の校門にタッチして帰る」
「次は下駄箱にタッチして帰る」
「次は教室の前まで行って帰る」
などのスローステップの方法とは真逆の方法で、途中で帰ったりせずに学校に行くと決めたらいきなり朝から最後まで授業に参加する という感じです。
復学日だけをフォーカスすると「いきなり学校に戻すなんてかわいそう」という意見を持たれる方もいらっしゃいますが、復学日までの間に繊細な組み立てと対応が実は積み重なっています。
子ども達もカウンセラーと学校に戻るまでの復学準備をこなしていくことで、
「はじめは行けるか不安だったけど、お兄さんやお姉さんとここまで頑張れたから、最後まで頑張る」
「学校に戻る準備を続けていたら、学校が怖いっていう気持ちがちょっと少なくなってきた」
と前向きな発言をしてくれる子も多いです
「行けばなんとかなる」という精神論的な支援というよりも、このようなエクスポージャー療法の理論をもとにしたのが私たちの支援手法のひとつです
(もちろんケースによってはこの療法以外の手法を用いることもあります)
私たちは、支援を行う際は徹底的にご家庭を分析した上で具体的な手法を決めていっています。
その手法のひとつを、今回はご紹介いたしました
それではまた次回ブログ記事にてお会いしましょう
まいどん先生
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皆さんは「エクスポージャー療法」という心理療法をご存知でしょうか
エクスポージャー療法は、恐怖や不安の原因になる刺激や状況に段階的にあえてさらすことで不安反応を消していく方法です。
心理学用語では「行動療法」と呼ばれる治療法のひとつです。
(行動療法は一般に「行動(学習)理論に基づいて、問題行動を適応的方向に変容させることを目標としてなされる諸技法の総称」と定義されています。)
復学支援コースでは、心理療法の手法を単体で使うのではなく、お子さんやご家庭の状態や環境や特性に合わせていくつもの手法をカスタムメイドして支援をしています。
10件のご家庭へ支援を差し上げれたとすれば、復学に向けた手法は10通りあるのがペアレンツキャンプの復学支援です。
話はもどり、エクスポージャー療法は何らかの恐怖や不安が原因となって不適切な反応(異常な恐怖心など)が出ている状態を改善するために用いられます。
不登校中のお子さんの場合、「学校には行きたいけれど行けない」という気持ちや、周りの大人が「そんなに不安に思う必要はないのに…」と思うようなことへも不安を強く感じてしまい、結果気分が酷く落ち込んだりして行動が以下のように変わっていくことは珍しくありません。
・ずっと優等生でいい子だった子が家庭内暴力を振るうようになった
・1人でトイレやお風呂に入れていたのに突然お母さんと一緒でなければ入れないと言い出した
・明るい子だったのに自室に引きこもり家族と話さなくなった
このように、不登校中の子ども達は何らかの不安が原因で「学校に行きたいけど行けない」状態から、元々のお子さんの性格や行動とは大きく変わるような行動をとりがちです
この療法の理論に沿って言えば、これらの「元々のお子さんの性格や行動とは大きく変わるような行動」というのは、「不適切な反応」という風にも捉えることが出来ます。
あとで訪問カウンセラーによるカウンセリングを行った時に
「本当はあんな風にお母さんを叩きたいわけではなかった。でも、お母さんにしか自分の不安をぶつけられなくて、叩くたびに自分もつらかった」
など本音を話してくれる子も多いです
子ども達としても、「こんな行動はおかしい」「良くないことをしている」という自覚があっても、改善に向かえるような方法が見つからずに苦しんでしまうことも多いです
そこで、訪問カウンセリングの場で登校刺激(学校をお休みしているが本当のところはどのような気持ちを抱えているのかを本人に聞く)を行う際、「学校に行きたい」と話してくれたお子さんとカウンセラーの間でのやりとりでは「エクスポージャー療法」を用いることが多いです。
ここではイメージを用いて行うものと、現実場面を用いて行うものがあります。
イメージを用いて行うパターンでは、不安を感じる出来事や場面を想起し暴露させることで刺激への慣れを引き起こし、感情や思考や身体反応の改善を目指します。
具体的には
「学校でどのようなことがいやで行きにくくなったのか?」
「学校生活で何に躓き、その時はどのようなことを感じたのか?」
など、訪問カウンセラーがひとつひとつ学校に行きづらくなったきっかけやその時に感じたことなどを聴き、問題を紐解いていくイメージです。
他者に話をし、聴いてもらえたことで「自分を受け入れてくれる人がいる」という安心感を持つことができ、かつ嫌だったことを言葉にして話すことで、「学校のことを思い出す・考える」という刺激に慣れていく効果もあります。
また、不安を感じる場面の強度を段階的に並べた不安階層表などを用いて恐怖や不安事態の弱いものから強いものへと段階的にさらす場合もあります。
学校に戻ると決めた日までに、「これならできそう」と思えるようなことから段階的に着手して復学準備をこなしていくことで、最終的には「学校に行く」という目的を達成するのがそこまで怖いものではないということに気づけたりもします。
現実場面を用いて行う場合「いきなり患者が不安を感じる場面に直面させる方法不安場面に長時間直面することで、実は不安に思うような出来事は起きないことを学習させ不安を取り除く」というフラッティング法を用います。
「はじめは学校の校門にタッチして帰る」
「次は下駄箱にタッチして帰る」
「次は教室の前まで行って帰る」
などのスローステップの方法とは真逆の方法で、途中で帰ったりせずに学校に行くと決めたらいきなり朝から最後まで授業に参加する という感じです。
復学日だけをフォーカスすると「いきなり学校に戻すなんてかわいそう」という意見を持たれる方もいらっしゃいますが、復学日までの間に繊細な組み立てと対応が実は積み重なっています。
子ども達もカウンセラーと学校に戻るまでの復学準備をこなしていくことで、
「はじめは行けるか不安だったけど、お兄さんやお姉さんとここまで頑張れたから、最後まで頑張る」
「学校に戻る準備を続けていたら、学校が怖いっていう気持ちがちょっと少なくなってきた」
と前向きな発言をしてくれる子も多いです
「行けばなんとかなる」という精神論的な支援というよりも、このようなエクスポージャー療法の理論をもとにしたのが私たちの支援手法のひとつです
(もちろんケースによってはこの療法以外の手法を用いることもあります)
私たちは、支援を行う際は徹底的にご家庭を分析した上で具体的な手法を決めていっています。
その手法のひとつを、今回はご紹介いたしました
それではまた次回ブログ記事にてお会いしましょう
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