前回の続きです



彼女の支えとなる訪問カウンセラーを導入していったことで彼女は学校に再び行くためにはどうしたらいいのかをしっかりと考えることが出来ました。

女性の訪問カウンセラーという事もあり、彼女にとっては頼もしいお姉さんができたという感覚があったのでしょう。彼女は訪問カウンセラーに登校するにあたってかかえている不安や悩みを素直に話してくれたそうです。
その不安や悩みを解決するためにはどうすればいいのかを訪問カウンセラーが一つ一つ丁寧にアドバイスしていき、復学に向けてのプランを組み立てていってもらいました。その時にも彼女はただ、お姉さんたちの話を聞いているだけではなく自分が学校に戻った時のことまで考えて相談することができたということでした。


このようにしっかり話を聞き、相談していくことでまだまだ不安がありながらだったと思いますが、約3週間の準備期間をとり、再び登校する日を決めることができました。



そして、彼女は学校をお休みしている間に「癇癪をおこした時に親にそのイライラをぶつけてしまう」という行動が見られていたため、私の方からその事について彼女自身がどういう思いでいたのかを聞いていきました。

そうすると、彼女は
「学校をお休みしてしまったことでイライラがつのり、どうしていいかわからずにママにぶつけてしまった。ごめんなさい」
と話をしてくれました。

やはり彼女自身も学校をお休みしてしまったことを悔い、どうしていいのかわからずに苦しんでいたのだと思います。
彼女は登校することを決めましたが、このまま家族が向き合わずにこの事を放置してしまっては家庭内にずっとしこりが残り続けてしまうと私は判断しご両親と彼女に向き合ってもらって本音で話をした方がいいという判断をしました。



彼女と両親は向き合いました。
そして、私が話をするよりも早く彼女はご両親に向かって涙ながらに
「ママを叩いたり蹴ったり困らせてごめんなさい!」
と自分の言葉でこれまでの行動に対する反省を述べることができました。

この時の彼女の言葉は本心からきたものだと思います。
実際、この後彼女はイライラすることもほとんどなくなりイライラしても自分で切り替えができるようになっています

ご両親からは彼女をこれからも信じていく事、家族みんなで前を向いて彼女の登校をサポートしていくと誓っていただきました。




この日から彼女は見違えるように明るくなり復学準備も前向きに取り組んでいきました。

また、学校の先生方も冬休みを挟んでの準備となってしまったため、冬休み中に家庭訪問を2回もしていただくなど、かなり無理なお願いとなりましたが、「〇〇ちゃんが学校に来れるなら」と快く引き受けて頂きました。



訪問カウンセラーとの関係も良好で、カウンセラーがお家に入る時はいつも玄関まで笑顔で出迎えてくれ毎日「いつ来てくれるかな?」と楽しみに待っていてくれたようです。
その良好な関係もあり準備も素直に取り組んでくれ、なんと「冬休みの宿題」は登校までに終わらせることができました。
その時も頑張りすぎるわけでもなく、彼女の出来る範囲で取り組み自分でペースを考えて取り組めたようです。
その他の準備についてもカウンセラーと二人三脚で進めていくことができました。



このような訪問カウンセラーの支援法を前回の私の記事でもお話ししましたが私は「伴走型支援」呼んでいます。
カウンセラーも一緒に走ってあげる。
そうすることで、信頼関係が築ける。その信頼関係の元、時には励まし、時には支え、時にはペースを見てやりながら。

このような伴走型支援で一緒に復学の準備をしていくことによって彼女自身「ここまで準備をがんばれたんだと自信につながっていったようでした。



そして、いよいよ復学の日を迎えました。

前日の夜には訪問カウンセラーにお家に宿泊してもらいました。
私たちの支援では登校の前日にお家に宿泊をし登校に向けての緊張や不安を取り除いてあげるところまでサポートしています。

復学日当日の朝、私は彼女の顔を約3週間ぶりに見ることができましたが、その表情は最初に彼女と会った日とは全く違っていました。
最初に会った時には「私だって頑張っているんだ」と言葉にしてアピールしていた彼女は、この日はそのようなアピールも一切してきませんでした。

その言葉の代わりに彼女の表情は自信のある良い表情になり、私が話している間も私の目をしっかり見据え、登校に対する強い意思を伝えてきてくれていたように思います。



実際、復学日当日に彼女は私にこう話をしてきてくれました。


「不安もあるけれど、お友達と会えるのが楽しみ!」


学校をお休みしていた子なのですから、準備をしっかりしてきたといえ不安がすべて拭えるかというとそうではありません。
しかしながら、その中でも学校に行くにあたっての楽しみも自分の中で見つけられていた様子でした。

私からは
「これだけ学校に戻るための準備をお姉さんたちとしてきたんだし、あとは頑張って行くだけだね。不安もあるだろうけどそうやって楽しみを自分で作っていくようにしよう。これから学校に行く中で嫌な事もあるだろう。でも、その嫌な事ばかりに目を向けるのではなく楽しい事を見ていくようにね。そして、いつか『がんばって』学校に行くのではなく『がんばらなくても』学校に行けるようになっていこう」
と、これまでの彼女の頑張りは認め、さらにこれからの登校に向けての励ましもしていきました。

彼女は笑顔で「はい!」と返事をくれました。
私の対応の後はこれまで頑張って準備をしてきたことへの想いから涙を拭うような場面もあったようでした。

そして、彼女はカウンセラーと共に学校へ向かい、学校の校門をくぐっていきました



彼女が復学したこの日に私は親御さんとゆっくりお話をしました。
その時に、復学を果たした彼女を見て親御さんはこうおっしゃいました。


「先生方に支えて頂いて、助けて頂いて本当に心強かったです。ありがとうございました。」


文章にすると短い言葉ではありますが、親御さんは何度も言葉を詰まらせ、涙をこらえて必死に感謝の気持ちを私たちに伝えようとしていたのが印象的でした。


訪問カウンセラーが伴走型の支援をしてきたとはいえカウンセラーが介入したのは4、5回です。
それ以外の時間に関しては親御さんが彼女と接してきたわけですから、親御さんが協力し合い彼女を支えてきたからこその結果であると思います。
本当に登校できるのか?と不安に感じることもあったでしょう。
しかし、親御さんが彼女のことを信じて支えてきたから彼女も頑張れたのだと確信しています。



彼女はその日学校から帰ってきて、親御さんやカウンセラーに「学校楽しかったと笑顔で話をしていたようです。



これからこのご家庭は継続登校のステージに入っていきます。
継続登校は山あり谷ありです。また学校をお休みしてしまう日もあるかも知れません。
ですが、彼女であればこのご家庭であれば乗り越えられるであろうと私は信じています。
一緒に頑張りましょう





復学おめでとうございます








※細かい対応面や、状況の変化などは実際にはもっとあります。この場では省略しておりますのでその点はご了承の上、お読みください







どんきー先生(佐藤博)







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