前回の続きです
私は、彼と親御さんを向き合わせ、今まで言えなかった本音の部分を話し合ってもらいました。
子どもからは
「今まで迷惑をかけてしまってごめんなさい」
「今までやってしまったことはもう二度としない」
「学校には〇月〇日から行きます」
と涙ながらに自分の言葉で親御さんに伝え頭をさげていました。
この時私は彼に「自分の思いを親御さんに伝えるように」とだけしか言いませんでした。
ですので、この言葉はすべて彼の本心だったように思います。
この言葉を受けお父さんからは
「わかった!お前を信じるぞ!」
と力強いお言葉を彼に返していただきました。
お母さんからは
「今までの事はお母さんも辛かった。でも、〇〇ががんばるなら私もがんばれる。一緒にがんばろう」
という言葉を彼にかけて頂きました。
この親子の会話を受けて私からは
「家族みんなが辛い思いをしたわけだから親子で協力して二度とこんな辛い期間を過ごさないでいいようにしよう。」
「お母さんは彼を信じて任せていく事。もう中学生だから1人で出来ることは1人で出来るはず。信じて任せることが彼を愛しているという事になるんだ。」
「お父さんは彼はもう問題行動はしないとは言っているが、もし今回のようにやってはいけないという事をまたやってしまった時はしっかり指導してやってください。男として親としてこの子の為に指導してやれるのはお父さんだけですよ。」
「そして、キミはこんなにキミのことを愛してくれている親がいるんだから、もう二度と同じ過ちを繰り返してはいけないよ。もうお母さんを悲しませるのはやめよう。お父さんが叱るという事はよっぽどのことだから叱られた時点で反省しよう。」
ということを家族全体に伝えました。
この話し合い以降彼の問題行動がなくなりました。
おそらく、親御さんの気持ち、私の気持ちが彼に伝わったのだと思います。
学校の準備の方も訪問カウンセラーと二人三脚でしっかりと準備を進めていく事ができました。
そして、最初の訪問カウンセリングから約1ヶ月後、彼は学校へと戻っていきました
この日が彼にとって新たなスタートになったことと思います。
彼はこの日から約2ヶ月が経った今でも一日も休まず、部活にも参加できるようになり、友達とも毎日のように遊ぶことができているようです。
今ではお母さんが朝の家事で忙しくしていると、いつのまにか「行ってきます」と言って学校に向かっているようです。
もちろん不登校中にしていたような家庭内での問題行動の方も学校に行きだしてからもありません。
今回のケースでは、子が大きな問題行動を家庭内でしてしまっていたケースでした。
しかし、彼自身おそらく不登校をしている自分に苦しんでいたのだろうと思います。
苦しんでいたからこそ彼は「助けてくれ!」というサインとして行動に現してしまったのだと思います。
そのサインに気づき、私たちの支援を受け、親御さんが変わられたこそ、子も変わったのだと思います。
復学おめでとうございます
※細かい対応面や、状況の変化などは実際にはもっとあります。この場では省略しておりますのでその点はご了承の上、お読みください
どんきー先生(佐藤博)
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