ブログ読者の皆様こんにちは
2014年初登場のきりこまち先生です。
遅ればせながらですが寒中お見舞い申し上げます
2013年はまさに全国的に飛び回る年でした
その移動距離を合計すると日本列島を何周かしていたように思います
2014年も始まってまだ2週間ほどですがすでにいくつかのご家庭に訪問カウンセリング対応を行っております
今年も忙しい年になりそうですが一つでも多くのご家庭を救えるよう精進してまいります
さて、今回の記事では訪問カウンセリングの立場からPCM(ペアレンツ・カウンセリング・マインド)を実践していった際の変化についてお話させていただきます。
PCMはその名の通り親御さんのお子さんに対する心の持ちようをメソッド化したものですが、親子対話だけではなく対人間コミュニケーションにおいて効果的なのです。その証拠に私たち訪問カウンセラーが各ご家庭に支援で訪れ、子どもと会話する際にはPCMを意識しながらの対応をとることが多いのです。
そのPCMの中でも今回は「アクティブリスニング」に重点を置いてお話させていただきますね。
私たち訪問カウンセラーは復学支援の立場から、朝早くにご家庭を訪問してお子さんの登校準備を精神的、物理的にお手伝いすることがあります。
そんな時、お子さんの様子はさまざまですが共通している様子が一つあります。
それは「普段と比べて朝は格段にイライラしやすい」ということです
普段物静かな子でも朝は声を荒げてしまう、前日まで登校意識を高く持ち「頑張るよ!」と宣言していた子が起きてこないetc、、、
これは朝特有の眠けや体調の揺れ動きがあるからだと考えられます。
ですので、家庭内対応の面では親御さんはこの朝の時間帯の対応を特に注意して行っていく事になります。
そして、それは私たち訪問カウンセラーも同じです。
「疲れた、、、」「眠い、、、」「お腹、頭が痛い」
朝はこういった言葉が子どもからでることが多いです。
多くの親御さんはこういった発言に対して「朝から疲れたなんて何言ってるの!」「みんな眠いなか頑張ってるんだから!」「少しくらい痛くても大丈夫よ。ほら学校行きなさい」という風に正論や説教を行い、叱るかたが多いようです。
しかし、子も人間です。
実際イライラしていたり心が不安定な時には弱音や愚痴がでることもあります
そんな時に出る「疲れた」という一人言に上記のような言葉を浴びせてしまうと「そんなことわかってるよ!」と反発されてしまうことが多いようです
また、独り言ではなく親御さんに向かって上記の言葉を投げかけるという事もあると思います。
そんな時にもやはりまず伝えるべきは正論、説教ではないように思います。
こういった時には使えるのがPCMのひとつである「アクティブリスニング」です。
子どもの言葉を繰り返す、タイミングに応じて要約する、総じて子の言葉を共感的に受け止めるというのが「アクティブリスニング」の手法です。
これは当センターの支援を受けられた方にはなじみの深い言葉かと思います。
しかし、わかってはいてもなかなか実践できないというのは支援を差し上げるなかで良く聞く言葉です
実践できない理由の一つに、子どもの「裏言葉」を親御さんが敏感に感じ取ってしまっているということがあるように思います。
「疲れた(から学校行きたくない)」「眠い(から学校に行きたくない)」「お腹、頭が痛い(から学校に行きたくない)」
もちろん、子自身そういった意図で話すことはあると思います。
または長年の経験から親御さんにしかわからない裏言葉がとどくこともあるかもしれません。
しかし、そういったある意味「決めつけた心」で接してしまうとどうしても正論や説教をしがちになってしまうものです
そしてそういった裏言葉を読み取って子に正論をぶつけてしまう時、ほとんどの親御さんは御自身もイライラしていることが多いように感じます。
子のイライラした不安定な心に親のイライラした心をぶつけてしまう
結果、子どもは単なる独り言や愚痴のレベルだったのに本当に学校に行く気をなくしてしまう
これは親、子ともに不本意な結果なのではないでしょうか
もちろん、本当に体調が悪いときや、真剣な悩みがある時もあるかと思います。
その時にはしっかりと状況を把握し、適切な対処をとることが賢明だと思います。この時にはきっと正論が力になることもあるでしょう
しかし、上記でお話したとおり子の発信するレベルが「独り言、愚痴、軽口」のレベルだと判断されるときにはしっかりと共感してやることが必要なように感じます。
具体的には・・・・・・
「疲れたんだ」「眠いんだね」「お腹、頭痛いのか」といった共感的会話(アクティブリスニング)や、「そもそも独り言なのであれば反応しない。」
という対応方法があります。
私が現場で対応をしている時、こういった発信をする子どもにアクティブリスニングをしてみると多くはそれ以上何も言わず、普段の会話に戻っていきます
少数の子はそのまま「(学校に)行きたくないなぁ〜」「今日はいいんじゃないかなぁ、、、」と続ける子もいます。
そういった子どもも本気でそう考えているというよりは「先生がいいって言ってくれたら休めるなぁ、、、」というある種の打算で話しているようなことが多いように感じます
こういった時にはただただ共感してやるだけではなく、子の考えを少しリードしてやることも必要になってくると思います。
「学校行きたくないのかぁ。でも先生は体調不良でもなく学校を休むのはよくないと思うな」
という考えを伝えてみたり・・・
「今日学校に行かない決断をすると明日はもっと行くのが辛くならないかな」
という問いかけをしてみることが有効なように感じます。
そこではっきりとした考えを伝えてあげることで子どもは自ら迷いを断ち切り「そうだよね。よしっ、行くか!」と気持ちを切り替えることができているように感じます
上の文は「先生」の部分を「親」に変えても同じ内容になるかと思います
もちろん私たちカウンセラーと親御さんでは立場や関係性は異なるため、一通りの対応ですべての状況に対応できるとは限りません。
しかし、上記のような基本を私たちカウンセラーも意識しながら子どもとの対応に生かしているということを知っていただければ、ご家庭内でも基本に立ち返ることの大切さに気付いていただけるかと思いこの記事を書かせていただきました。
冬休みも終わり、これから新年度に向けて親御さんも子どもも気持ちを新たにがんばっていただければと思います
2014年も私、きりこまち先生をよろしくお願いいたします
きりこまち先生(辻 貴紀)
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