こんにちは。どんきーです

前回のつづきです


いよいよ、訪問カウンセラーと二人三脚での復学準備が始まりました

彼の復学の為に立てたプランとしては、学校の先生方に復学支援の概要をお話に上がる学校説明、担任の先生から復学した時の授業の内容や座席の位置など学校の様子を教えて頂く家庭訪問、クラスの子どもたちに彼が学校に戻る日を発表して貰い久しぶりに学校に戻った彼に少しでも優しく話しかけて貰うように先生から話をしていただくクラス発表、お休みしている間お友達と会っていなかったため、その機会を作っていただくための友達訪問、実際に学校に行き教室の位置などをみておく学校見学

といった行事を3週間でこなしていきました。
ひとつひとつの行事にドラマがあり、親御さんもはたしてわが子が乗り越えていけるのかハラハラされていたことでしょう。



この3週間はあっという間に過ぎていきました。

友達訪問ではきてくれた友達が活発で勢いがある子たちが多く、内気な子どもですので、なかなかなじめないといった場面があったようですが、なんとか訪問カウンセラーが一緒に遊びに交わることでうまくまとめ、最終的には「友達と遊べて良かった」と彼は言っていたようです。

そのほかの行事に関しては、特に大きな問題はなく彼はこなしていくことができました。本当に素直で良い子だと訪問カウンセラーの先生方がおっしゃっていたことを覚えています

また、学校の先生方も上記のような大変手間のかかるお願いでありましたが、「彼が学校にこれで来てくれるならなんでも協力します」とおっしゃっていただき、快く引き受けて下さいました
地域によって、学校によってなかなか不登校の復学受け入れ態勢には温度差があります。今回の学校は子どものことを第一に考えて、私たちのような外部の専門家の立場や意見も尊重してくださいました。ありがたいお話です。



そして、いよいよ復学当日を迎えました



復学当日はあいにくの空模様でした
しかし、彼が登校する時間になると雨は上がり、緊張をしている面持ちでしたが、しっかりとした足取りで彼は雨にうたれることなく登校できました
まるで、神様も祝福してくれているようでした私はもちろん雨にうたれましたが

ここまでの支援は家庭教育支援コースでの支援も含めて11ヶ月が経とうとしていました。



母子登校を経て、五月雨登校、不登校となっていく彼を見てきた親御さんにとってはここまで本当に辛く悲しい日々を送ってこられた事だと思います。
その辛く苦しい日々を耐え抜き、それでも彼を信じぬいた親御さんの強い意志があった、その上で私たちを信じついてきてくださった、だからこそ今日という日が迎えられたのだと思います。
この日彼が登校したことを確認した後、私は親御さんとお話しさせて頂きました。


そこでは、これまでの支援の日々を振り返り、これからの対応をお伝えして、彼が学校に戻れたことを本当に手放しで喜びあいました。
この日が迎えられたことは、改めて親御さんのがんばりがあり、訪問カウンセラーの支え、学校の先生方のご協力、そして何より彼自身が「学校に戻りたい!」という強い意志が心の奥にあったからこそだと思うことができました。

心の奥にあるかどうかは表面的な言動だけではつかめないところがあります。子どもが「学校は嫌だ!嫌だ!嫌だ!・・・」と親に繰り返し繰り返し言っていても、心の奥ではこの子のように「本当はみんなと同じように学校へ行きたい!」と思っている子どもは少なくありません。



現在、彼は39度の熱が出てしまった日以外は毎日登校しています。(こんな熱があっても行こうとしていたのでさすがに病院に連れて行き休ませました感染症でした

不登校をしている間の彼と現在毎日学校に通っている彼とでは別人のようになっています

暴言、暴力がなくなった
つばを家の中ではかなくなった
親を必要以上に頼らなくなった
自分で考えて動けるようになった
同じことを繰り返し言わなくなった

というように、学校に行きだしてからは、本人自身が落ち着くことができているようです

この様子を見ていると彼が不登校中に取ってきた行動は、自分が学校に行けていなかったことからくる、罪悪感やストレス、自己肯定感の低下によって引き起こされてしまっていたのだろうと思います。

彼のケースでは学校に行くことで様々な事を学び体験し、周りの子たちと同じように接していくことで自分を取り戻し、こういった問題行動を出すことなく現在まで過ごせています。このような様子を見ると本当に居るべき場所に戻ることが出来たのだと改めて認識することができました。


そして、私は、4月の終わりに復学して継続登校を頑張っている彼に会いに行ってきました。

彼は初めて会ったときはすごく不安なしんどそうな顔をしていましたが、1ヶ月ぶりにあった彼は別人のようにすっきりした顔をしていました。そして彼は私に「学校は楽しい!」とはっきり話してくれました

その笑顔を見ると私も顔がほころび最後は握手をして「これからも嫌な事楽しい事、いろんなことがあるだろうけど楽しい事を見て頑張っていくんだぞ」と話した私に元気に「はいと言ってくれました。

今、彼は小学3年生です。これからまだまだ学校生活は続きます。

おそらく山あり谷ありの彼にとっては厳しい道のりでしょう。
しかし、親御さんがこれからも家庭教育をしっかり学び、子どもに失敗する経験をさせ乗り越えていく事で親も子も成長していく事でしょう。

そうすれば、どんな厳しい道のりも越えて行けると思います。一緒に頑張っていきましょう




復学おめでとうございます

※あくまでひとつの事例です。個々のケースによって違います。またここでは書ききれない細かい対応の組み立てがたくさんあることもご理解の上でお読みいただき、参考にして頂ければ幸いです。



                     どんきー先生(佐藤博)






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