こんにちは。どんきーです


前回の続きです


訪問カウンセラーを導入すると、カウンセラーのお兄さんたちには最初から笑顔を見せて遊ぶことができ、何回か通う事で信頼関係を徐々に構築していくことができました。


訪問カウンセラーとの関係の中で見えてきた子どもの印象としては、

気持ちを発信することが苦手
質問に対して答えに困ると長い時間不自然に沈黙してしまう
遊んでいるときは、相手を嫌な気持ちにさせることなく遊べる

ということが見えてきました。


この訪問カウンセラーとの関係の中で見えてきた部分は、復学する上で必要な部分は残し、ネックになってしまう部分は復学を目指していくく過程の中でカウンセラーから指摘していき、学校生活に困らないレベルまで改善していくようにしていきました。
こちらのケースでは学校環境には大きな問題点は見当たらないため、本人のコミュニケーション能力の開発と、分離不安の部分をいかに伸ばしてやれるかが最重要課題であり、そこにポイントを絞って対応を組み立てました。


そして、訪問カウンセラーとの信頼関係が構築できている事、家庭内が落ち着いている事を確認したうえで、初回の教育コーチング(登校刺激)に入る下地作りができていると判断し、今年の2月ごろ私が登校刺激にうかがいました。


登校刺激前の分析では、困った質問に対して黙ってしまうという部分から、学校をお休みしていることに対して話をしていくと黙ってしまって話が出来ないのではないかという心配がありました。

しかし、彼は泣きながらではありましたが、こちらの質問に一生懸命答えてくれました。

なぜ学校をお休みしてしまったか、親に対してどう思っているか、学校に対しての今の思いなどを、小学2年生ながら、精一杯自分の思いを私に伝えてくれました。


彼は以下のような内容を私に伝えてくれました。

学校をお休みしてしまったきっかけは

宿題ができなくて怒られることが嫌
担任の先生が怖いときがあった

この時点で学校に対してどう思っているか

学校には行かなくちゃいけないと思っている
でも、クラスの皆にどう思われているか不安
勉強(特に宿題)ができるか不安



この内容を受けて、復学する為にはどうすればいいか、具体的な彼の支えとなってくれる、訪問カウンセラーと一緒に話し合いを進めながら具体的な方策を練り、意志の確認作業をしていきました。


訪問カウンセラーとはすでに子どもと信頼関係を構築している状態であったため、素直に訪問カウンセラーの話を聴き、復学に向けてのスケジュールを組んでいくことができました。無理にカウンセラーが学校に引っ張っていってもその復学は長続きしません。継続登校までの事を考えると、本人の意志を明確にし、こころの中で渦巻いているものを丁寧に紐解いていくことが大切なのです。

彼のケースでは、お休みしている期間が長くなっていたため、また、彼自身が不安に思っていることを少しでも解消して学校に戻してあげることが最良だと判断し、復学日を明確に設定し、そこに向けて精神的、物理的準備をしっかりしていくプランを提示していきました。


彼の中でもこうすれば学校に行けるんだということが分かったのか、訪問カウンセラーとの話し合いが終わった後、もう一度彼と私が話すときには泣き止んでしっかりした面持ちの彼と話をする事ができました。


その後は、私が彼と親御さんとの間に入り、不登校の間に親に対してしてしまった暴言や暴力、わがままを言い続けて困らせてしまったことを涙ながらに親御さんに向かってしっかり「ごめんなさい」と謝ることができました。
親御さんも「彼を信じていくこと」を彼に伝える事ができました。そして「親子で一緒に頑張ろう」ということを誓い合うことができました。私はこの瞬間「この家族は大丈夫だ。今までお互いに思いを伝える事がうまくできずに苦しんでいたけれど、これからは親子で乗り越えていけるはずだ」と確信しました。
まさに家族関係の再構築のサポートと言えるかと思います。


彼は、これまで自分の思いをうまく言えず、同じ単語を繰り返し繰り返し何分も何時間も言うことで、思いを伝えようとしてきました。

そうすることで必死に自分の苦しい辛い気持ちを伝えようとしていたのかもしれません。しかし、それでは「何が」辛いのか、「何に」苦しんでいるのか相手には伝わらないでしょう。
今回のこの対応によって彼は始めて自分の苦しい気持ち辛い思いを吐き出すことができたのだと思います。そうすることで、深い深い闇の中でもがいていた自分を解放し、前を向いて一歩ずつ一歩ずつ、学校という自分の戻るべき場所に戻るために動き出せたのだと思います。


ここから、訪問カウンセラーと二人三脚での復学準備が始まりました。

長くなりましたので続きは次回。
次で完結予定です。


           どんきー(佐藤博)



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