カウンセリングを受けられた方によくお伝えすることがあります。

「お腹がすいている人が釣りをしています。でも釣りに不慣れのようでなかなか釣れていないようです。あなたはどのように支援をしてあげますか?」


この問いに対して、「かわりに魚を釣ってあげる」と答えたり、「食料をあげる」と答えた人は過干渉タイプで相手の自立を阻害し、依頼心を植え付けてしまう傾向があります。

援助の世界の正解としては「釣り方をわかりやすく教える」です。
その人が餓死寸前で緊急援助の必要性があると判断した場合のみ「食料を与える」が正解になります。

もちろん物事はこんなに単純にはいかないのが現実ではありますが




このような「海外援助」とか「農村開発」の世界の話を経験豊富な開発ワーカーが書いた本を今日はご紹介します。


・ 野田直人 『開発フィールドワーカー』 築地書館 2000


私は、東南アジアの少数民族の自立、持続的開発援助に興味があり、実際に北タイの少数民族の農村に泊まり込んで、ある程度の期間の間、生活をともにして調査をしたり、NGO関連の事務所でワークショップに参加したりしていました。(旧ぶにん先生のカウンセリングルームでは家庭教育の他に多文化共生教育についても多くの記事を発信していました)

家庭教育カウンセラーになってからも、東南アジア諸国をバックパック一つ背負ってひとりで放浪していろいろな現場を見てきました。時にテロに巻き込まれそうになったり、時に少数民族の村の娘さんと結婚させられそうになったり・・・
(また放浪記のお話はいつか時間をとって記事にしたいと思います)


そのような開発援助や自立支援を実際にしていくと、家庭教育支援の分野にとてもリンクするような考え方が多いことに驚かされます。

今回ご紹介した本は、数ある開発関連の本の中でも私が一番感銘を受けた本です。内容も専門的な知識や小難しい理論が少なくて、とても読みやすいです。
でも読みやすい中に、家庭教育支援にも応用できるような考え方も含まれていると私は感じました。


海外の開発支援の現場を思いながら、手にとって読んで頂ければと思います