※昨日分(10月16日の記事)の続きです。
子どもに失敗させたくないという思いが強く、親が先回りして子どもに世話を焼いた結果として、社会生活(学校生活)に不適応を起こしてしまうとはどういうことかを今日は解説していきたいと思います
子どもが「う〜む」と迷って考えているときに、親が「それは○○したらいいんじゃないかな(提案)」とか、「こうしなさい(命令)」などを小さいことからしてしまうと、子どもの思考としては 「僕がわからなくてもママが教えてくれる」 という考え方になり兼ねません。
親が子どもに考えることをさせずに「解答」を出してしまってきたご家庭の相談を受けると、その多くは自立心が低く、なにをするにでも 「おかぁさ〜ん。ちょっと来てぇ〜」 となるケースが多いです。
このように自分で考え、失敗から学んだ経験の少ない子どもたちは前の記事でご紹介したような「不登校」「五月雨登校」「母子登校」「保健室登校」の状態になりやすいデータがあります。
もちろん個々のケースによって差異はあるので、短絡的にすべてがそうだというわけではないのでその点はご了承ください。
なぜ失敗を乗り越えた経験に乏しく、自立心が低い子が上記のような問題を起こしやすいのか。
それは、「学校生活」と「家庭生活」のギャップの大きさによるだと私は考えています
家では失敗することもなく、わからないことがあれば親がどうすればいいのかを教えてくれます。しかし、学校では自分で考えて行動(表現)をすることが求められます。
そのような時に失敗した経験の少ない子は極度に失敗を恐れて、親が思う以上のストレスを抱え込んでしまいます。
たとえば、図工の時に「自由になにかを作りましょう!」なんていう課題の時に、家では「何作ったらいい?」と聞けば「ん〜アンタの好きな猫さんの貯金箱なんていいんじゃない?」などとすぐに答えが出ます。
うまく作れなくて手を止めると親が再び的確なアドバイスをくれます。
しかし学校ではそういうわけにもいきません。
学校にはなんでも指示・提案してくれる親はいません。
先生も一人の子につきっきりで指導するわけにもいかず、基本的には導くことを主体に指導されるので、最終的には自分で考えて自分で行動していくしかありません。
また、失敗をした経験の少ない子の性格傾向では「プライドが高い」「完璧主義傾向」が見受けられます。
そのような性格傾向が大きいと、出来ない自分を受け入れづらく学校に行くのが苦痛になったり、怖くなったりしてしまうケースもあります。ましてや、家に帰れば主体的に考えなくていい環境です。
当然、 「学校へ行くより、家にいる方がいいや」 という流れが考えられますよね。
小学生の不登校の原因をひも解いていくとこのようなケースが多々見受けられるのです。(もちろんすべての不登校のケースがそうだというわけではありませんよ)
子どもはいつか親のもとを離れて自立していかなければなりません。
親が仮にいなくなったとしても自分で考えて生きていかなければなりません。その最初の段階として小学校があります。その小学校に適応できないとなると親御さんとしては心配ではないでしょうか。
失敗させたくないという親の気持ちが根幹にあるようなケースでは家族療法が効果的です。
家庭生活と学校生活とのギャップを少なくしていけば子どもは学校生活に適応しやすくなります。 今回はあくまで「失敗した経験の少ない子」のケースに焦点を当てました。不登校は複合的な問題が絡み合っているケースが多いので一概には言えませんが、考え方の一つとして覚えておくのもアリではないかと思うのです。
私は家族療法の指導の中で 「もっと子どもに失敗させてね」 とよく言います。
失敗の中からつかんだ経験というのはその子の一生の宝ものになるかもしれません。
親が命令・指示・提案をして、その場その場の事を乗り越えさせるよりもきっと大きなものがつかめるのではないでしょうか
小さな失敗は、子どもの成長のチャンスです。口元まででかかった「こたえ」をグッと飲み込んで「ん〜お母さんわからないなぁ」とか「どうしたらいいかなぁ。あなたはどう思うの?」などの対応で子ども自身に考えさせましょう。
必ずしも正解にたどり着けなくてもいいのです。
同じようなことを何度も繰り返していくうちに子どもは失敗の中から 「こうしたほうがいいかな」「前はこれで先生に注意されたから今回はこうしよう」 などとさらに自分で考え行動を変えていくでしょう
子どもに失敗させたくないという思いが強く、親が先回りして子どもに世話を焼いた結果として、社会生活(学校生活)に不適応を起こしてしまうとはどういうことかを今日は解説していきたいと思います
子どもが「う〜む」と迷って考えているときに、親が「それは○○したらいいんじゃないかな(提案)」とか、「こうしなさい(命令)」などを小さいことからしてしまうと、子どもの思考としては 「僕がわからなくてもママが教えてくれる」 という考え方になり兼ねません。
親が子どもに考えることをさせずに「解答」を出してしまってきたご家庭の相談を受けると、その多くは自立心が低く、なにをするにでも 「おかぁさ〜ん。ちょっと来てぇ〜」 となるケースが多いです。
このように自分で考え、失敗から学んだ経験の少ない子どもたちは前の記事でご紹介したような「不登校」「五月雨登校」「母子登校」「保健室登校」の状態になりやすいデータがあります。
もちろん個々のケースによって差異はあるので、短絡的にすべてがそうだというわけではないのでその点はご了承ください。
なぜ失敗を乗り越えた経験に乏しく、自立心が低い子が上記のような問題を起こしやすいのか。
それは、「学校生活」と「家庭生活」のギャップの大きさによるだと私は考えています
家では失敗することもなく、わからないことがあれば親がどうすればいいのかを教えてくれます。しかし、学校では自分で考えて行動(表現)をすることが求められます。
そのような時に失敗した経験の少ない子は極度に失敗を恐れて、親が思う以上のストレスを抱え込んでしまいます。
たとえば、図工の時に「自由になにかを作りましょう!」なんていう課題の時に、家では「何作ったらいい?」と聞けば「ん〜アンタの好きな猫さんの貯金箱なんていいんじゃない?」などとすぐに答えが出ます。
うまく作れなくて手を止めると親が再び的確なアドバイスをくれます。
しかし学校ではそういうわけにもいきません。
学校にはなんでも指示・提案してくれる親はいません。
先生も一人の子につきっきりで指導するわけにもいかず、基本的には導くことを主体に指導されるので、最終的には自分で考えて自分で行動していくしかありません。
また、失敗をした経験の少ない子の性格傾向では「プライドが高い」「完璧主義傾向」が見受けられます。
そのような性格傾向が大きいと、出来ない自分を受け入れづらく学校に行くのが苦痛になったり、怖くなったりしてしまうケースもあります。ましてや、家に帰れば主体的に考えなくていい環境です。
当然、 「学校へ行くより、家にいる方がいいや」 という流れが考えられますよね。
小学生の不登校の原因をひも解いていくとこのようなケースが多々見受けられるのです。(もちろんすべての不登校のケースがそうだというわけではありませんよ)
子どもはいつか親のもとを離れて自立していかなければなりません。
親が仮にいなくなったとしても自分で考えて生きていかなければなりません。その最初の段階として小学校があります。その小学校に適応できないとなると親御さんとしては心配ではないでしょうか。
失敗させたくないという親の気持ちが根幹にあるようなケースでは家族療法が効果的です。
家庭生活と学校生活とのギャップを少なくしていけば子どもは学校生活に適応しやすくなります。 今回はあくまで「失敗した経験の少ない子」のケースに焦点を当てました。不登校は複合的な問題が絡み合っているケースが多いので一概には言えませんが、考え方の一つとして覚えておくのもアリではないかと思うのです。
私は家族療法の指導の中で 「もっと子どもに失敗させてね」 とよく言います。
失敗の中からつかんだ経験というのはその子の一生の宝ものになるかもしれません。
親が命令・指示・提案をして、その場その場の事を乗り越えさせるよりもきっと大きなものがつかめるのではないでしょうか
小さな失敗は、子どもの成長のチャンスです。口元まででかかった「こたえ」をグッと飲み込んで「ん〜お母さんわからないなぁ」とか「どうしたらいいかなぁ。あなたはどう思うの?」などの対応で子ども自身に考えさせましょう。
必ずしも正解にたどり着けなくてもいいのです。
同じようなことを何度も繰り返していくうちに子どもは失敗の中から 「こうしたほうがいいかな」「前はこれで先生に注意されたから今回はこうしよう」 などとさらに自分で考え行動を変えていくでしょう